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平成21年度広島県スポーツ指導者研修会
広島会場T 
 平成22年2月11日に広島国際会議場において,約350名の参加を得て開催した。主催者を代表して久保田文也専務理事が挨拶し、午前中はオリンピック開催年にちなんでオリンピックについてのシンポジウム、午後からは東京大学大学院教育学研究科長で、(財)日本体育協会公認スポーツドクターの武藤芳照氏の講演「スポーツと健康」、広島市教育委員会学校経営総括アドバイザーで、前広島市立沼田高等学校長の長谷川和也氏の講話「選手に活かされる」を受講した。 
シンポジウム 『オリンピック』 〜今と昔〜それぞれの立場から〜夏と冬〜 (抜粋)  
コーディネーター 久保田 文也:広島県体育協会 専務理事
パネリスト 木原 征治 氏:ホッケー競技 元日本代表選手 (ローマ、東京)
                                広島県ホッケー協会副会長
        中重 勝 氏:ライフル射撃競技 (アトランタ、シドニー、アテネ)
        大石 博暁 氏:ボブスレー競技 元日本代表選手(長野、ソルトレイク)
                     バレーボール男子日本代表チーム体力強化担当コーチ
        天野 稔也 氏:中国新聞社 運動部長

 オリンピックの思い出、施設面から見たオリンピック、日本での開催と海外での開催との違い、これからの選手の育成などについてそれぞれの立場からの意見をお伺いした。

中重:競技施設については、世界一の祭典にふさわしく、どこも最新の競技施設。選手村については選手だけで10,000人以上、スタッフなどを数えれば30,000人ぐらい。それだけの人たちが生活をするからすごく広い。一つの街と同じ。移動については、アトランタのときはトロッコバス、アテネ、シドニーではバスが走っていて、それに乗って食堂まで行き、それに乗ってもどってくる。食事については、それだけの人数なので大きな食堂が24時間開いている。食堂のメニューも何でもある。選手にとっては本当にありがたい。ただし、一つだけないのがアルコール。外から持って入ることもできない。アルコールを飲みたい人は、選手村の外で飲んで帰ってくる。

天野:報道する立場で言うと、自国開催と他国開催の場合、時差の問題が大きい。アトランタのときは時差が13時間。ちなみに、アテネが6時間、北京が1時間だった。時計を見ながら締め切り時間との勝負ということになってくる。それと、自国開催の場合は、たくさんの記者を投入できるので、いろいろなところでの取材ができるというメリットがある。中国新聞の場合、オリンピックには、通常1〜2人ぐらいしか記者を投入できないので、広島を中心とした中国地方の記事を報道するにしても全部を網羅しきれない。アトランタオリンピックのとき、中重さんがフリーピストルで予選11位になられた。残念ながら決勝には進めなかったが、そのときの予選が、現地時間の正午ぐらいに終わった。中国新聞の朝刊の締め切り時間がぎりぎりに迫っており、原稿を書いて送ったのでは間に合わないということで、電話で送った。こうした綱渡りをしながら報道するというのが他国開催の場合である。

大石:私が一番大事に考えているのは体力で、これはどの競技においても必要。私自身、陸上やボブスレーをはじめとしていろいろなスポーツと触れ合うことで、身体能力の基礎部分ができたと思っている。子供たちの年代というのは、からだの基礎を作ることが大切。体力という土台がないと、将来その上にのってくる技術とか戦術に対応が難しくなる。現在どの競技団体も東京のナショナルトレーニングセンターを使ってトレーニングしており、体力強化の必要性について改めて見直そうとしている。ここは大変設備が充実しており、たくさんの競技団体が利用している。

木原:私は選手強化の道をずっと歩んできた。子どもの頃はあまり詰め込まないで、でもしっかり教えながらトップアスリートの年代まで引っ張っていくようにしたらどうだろうか。広島アジア大会のときに素晴らしい選手がいた。彼に「全日本に来ないか」と話したら「小学校から大学までずっとホッケーをやってきたので、もうこれ以上はやりたくない」ということだった。子どもの頃から、あまり満腹感を持たさないようにしながら育てていかなくてはいけないと思う。



講 義  「スポーツと健康」
東京大学大学院教育学研究科長(財)日本体育協会公認スポーツドクター   武藤 芳照 氏  

名スポーツ指導者は選手の資質を引き出し、育てる。スポーツ指導というのは、教育であるといえる。

1 ヒトのからだの理を知る 
「人のからだの理を知る」ことが大切。何も知らないで鵜呑みにすると、健康のためによいと思ってやっていることでもからだを痛めることがある。そして「からだ、健康、生命の大切さを知る」こと、「からだを動かすことの楽しさと大切さを知る」ことである。

2 論理と感性
 「情理を尽くす」という言葉がある。スポーツ指導においてもっとも大切なことだと感じている。論理は大事だが、もっと大事なのは感性。インターバルトレーニングは、こうでなくてはいけないというのは論理。でも、今日この選手にそれをさせることは「まずい!」ということを感じるかどうか。そのためには、感性を養うこと。いろんな人に出会い、自分の競技の以外のものもたくさん見て、聞いて、感じることが大切である。

3 心 身
 「健全な精神は、健全な身体に宿る」という言葉が体育・スポーツ界では、長年言われてきた。ところが、この言葉は歴史的な誤訳で、間違い。もともとは古代ローマの詩人の言葉を翻訳する時に、単語を省いて訳してしまった。原文は「からだも健全、心も健全ということは難しいけれどもそうあるように祈ろう」という意味。人のからだの状態には様々なレベルがあり、「こうだ」と決め付けてしまわないこと。決め付けることで、本人の能力とか資質を押さえ込んでしまうこともある。

4 間の大切さ
 ベテランの落語家の間の取り方は、若い落語家と比べると全然違う。座って1分で、その人の力量がわかる。「間の大切さ」ということでは、指導者・コーチもこれと同じ。トレーニングを組む時も「間」ということがすごく大切。現代っ子は、「三間不足」と言われている。遊ぶ時間と空間がない、遊ぶ仲間がいない、三つの間がないと言われている。本来のスポーツの意味は、「気晴らし」とか「遊び」という意味。子ども達は、時間、空間、仲間がないので、スポーツクラブといったところでからだを動かしている。それはそれでいいが、本来は運動遊びとか外遊びというのが子ども達にとっての原点のはずである。

5 怠慢は事故を繰り返す
 ある高校の休憩時間にプールで事故が起きた。飛び込み方が悪くて亡くなるという事故で、その後県下全部の高校で飛込みが禁止になった。事故予防は大切だが、全県禁止ではスポーツの発展はないし、リスク管理上からも間違っている。不幸にして事故が起きた場合は、その原因をきちんと分析すること。重大事故が起きる要因には(1)個の要因、(2)方法の要因、(3)環境の要因、(4)指導管理の要因がある。一つ一つの事故を要因別に整理してみるとそこから見えてくるものがある。そこから具体的な再発防止のための提言・ガイドラインをまとめることが大事。

6 命の水を大切に
 人間のからだの60%余りは水で、子どもはその割合がもっと高い。だから「命の水」といっている。運動中に水を飲んではいけないという指導は、100年以上も前の本にかかれた間違った常識。熱中症を予防するためにも、健康のためにも水をしっかりと飲むべき。

7 気づく力と見守る目
 指導者は、眼力を養うことが大切。選手の育成、リスク管理上もこの眼力は必要。論理だけではない、五感を使った感性が必要。「これはこうした方がいい」、「ここは危ないと思う」といった気づく力と見守る目が大事。このことは、人を育成するためにもリスクを減らすためにも大切。

8 良くも悪くも言葉のチカラ
 指導者の言葉というのは、プラスにもマイナスにも作用する。プラスは、士気を高める、自信を高める、マイナスは、意欲を低下させる、不安や恐怖心を増す。

9 運動器と運動を大切に
 運動器というのは、運動するのに役に立つ器官のこと。関節、筋肉、神経、腱、など。運動器を大事にすることは、表現活動をしている人にとっても大切。演劇やミュージカルなどでハードな運動をしている人は、スポーツをやっているのと同じで、ストレッチやアイシングなどのケアをすべき。

広島会場 U
 平成22年3月6日に広島YMCAコンベンションホールにおいて開催し,約120名の参加者が出席した。久保田文也専務理事の挨拶で開会し、T&TWAMサポート株式会社のトレーナー小松亮介氏による「トレーニングとコンディショニング」の講義と日域整形外科クリニックのトレーナー上田友恵氏によるテーピングの実習を行った。その後,広島市教育委員会学校経営総括アドバイザーで、前広島市立沼田高等学校長の長谷川和也氏による講話「選手に活かされる」があった。
実技研修T・U 「トレーニングとコンディショニング」・テーピング実習
       T&TWAMサポート株式会社 トレーナー  小松 亮介 氏  
       日域整形外科クリニック トレーナー  上田 友恵 氏  
小松 亮介 氏 
 コンディショニングとは、「ピークパフォーマンスの発揮に必要な全ての要因を、ある目的に向かって望ましい状況に整えること」とされており、「パフォーマンス(競技力)の向上」と「傷害の予防」を目的とする。@身体的因子、A心理的因子、B環境的因子に大別でき、身体的因子は更に、代謝系トレーニング、筋力トレーニング、コーディネーショントレーニング、スタビリティトレーニング、アジリティトレーニング、の5つに分けられる。トレーニングには「きつい」「つまらない」「やらされる」といったマイナスイメージがあるかもしれないが、トレーニングは競技力を向上させるためにも傷害を予防するためにも大切。何のためにトレーニングをするのかということをしっかり理解させ、その大切さや必要性を選手達に伝えてほしい。

 トレーニングは、子どもの発育・発達過程に応じて行うことが大切で、時期により4つの区分がある。プレゴールデンエイジとは3才〜小学校低学年までの時期で、好きなこと、楽しいことに対して集中力を発揮するので、楽しみながら様々な基本的な動きを体験させる。ゴールデンエイジとは9〜12才ぐらいの時期で、脳の働きが柔軟でいろいろなものを取り入れようとする。「巧みな動作」が身につく時期で、色々な動作の反復によって様々なスキルを習得させる。ポストゴールデンエイジとは、13〜16才くらいにあたり、身長が一気に伸びる成長期。著しい呼吸器系、心肺機能の発達が見られ、持久系のトレーニングをしっかりさせること。最後にインディペンデントエイジ。この時期は身長の伸びも緩やかになってきて、骨格筋が発達、体格的に完成されつつある。ウエイトトレーニングを積極的・計画的に取り入れて、「力強い」動きを作っていくこと。

 トレーニングで大切なことは、どこに照準をあわせ、何をどのような順番でやっていくかという計画をはっきりさせて取り組むこと。試合との関係で、準備期(前半)、準備期(後半)、試合期、移行期の4つに分けている。準備期(前半)では基礎筋力、基礎持久力を身につけるための一般的なトレーニングを多くやることで、専門的トレーニングや激しい練習に耐えられる体づくりを行う。準備期(後半)では、競技の技術的な特性や代謝特性に合わせた専門的トレーニング、競技に近いトレーニングを行っていく。試合期ではある程度の専門的なトレーニングを続けながらすごすこととなる。
テーピング実習 テーピング実習
 
 
 
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